【総括】ボカロベスト2014

こんばんは。


年末恒例のマイベスト企画、twitterのタイムラインに触発されて、ボカロでも行ってみる事にしました。




【選出条件】

対象:ニコニコ動画に投稿されたボカロ楽曲
期 間:2013年12月26日-2014年12月25日
選出数:10曲+1曲

YoutubeやBandcamp、Soundcloud等のみに投稿された楽曲は対象としていません。意図的に除外した訳ではなく、カバー出来ていないからです。アルバム発売の有無は問いません。

アルバムでの選出を行わなった理由は、単純に入手したボカロアルバム数が少なかったからです。その数、13枚(笑)。2013年以前の作品込みで。そんな理由で、曲だけを10曲選ぶ事にした次第です。




【発表】

2014年ボカロ・サブカル系ベスト2

※以下、順不同

1.ATOLS ♪ユラグ
2.2次元metabolic syndrome ♪Romancing性
3.AVTechNO! ♪Depth
4.CRUSHER-P ♪ECHO
5.Marvy ♪Zanim Zniknę (Before I Vanish)
6.niki ♪First (covered by collia with TETO) 
原曲は2013年11月発表
7.Orangestar ♪アスノヨゾラ哨戒班
8.赤髪 ♪Time Distortion
9.けーだっしゅ ♪Scarlett & Mercury
10.みゅうきき@かぎっこP ♪Blackhole diver mk.666


次点:Yokomin ♪Yukari





【寸評】

1.ATOLS ♪ユラグ
 ボカロ界のハイパーメディアクリエイターこと、ATOLSさんの楽曲。変拍子を交えたジャズ的なバックサウンド、不安定な抑揚のあるボーカルにサビでの高揚感カタルシスという、計算高さが感じられるクレバーな楽曲。俺って凄いしょ?的な。でもその術中にハマってしまう。リスナーとの絶妙な距離感でもって神秘性・偶像性を演出する珠玉の1曲。「キメラ」と選出を迷ったけれど、本曲がATOLS曲を知る切っ掛けという理由と、より野心的なものを感じるこちらを選出しました。



2.2次元metabolic syndrome ♪Romancing性
 電波系音楽プロジェクトの目下の新曲。ドンシャリ系という死語にも等しい匂いを感じさせるギターサウンドと工業的質感の強い打ち込みに乗る哀愁のメロディラインは、まさに「SFチックな胸きゅんメタル(?)」の形容が的を射ているし、郷愁を感じさせる佳曲に仕上がっています。流行ではないし、イマイチ掴み切れない部分が多いのだけど、独自性は十分だし、方向性が具体化されれば或は…といった期待を込めて選出。



3.AVTechNO! ♪Depth
 テクノ・インダストリアル系ボカロPという、絶滅危惧枠の代表者にして最重要人物の一人:AVTechNO!(アドバンステクノ)さんの楽曲。4つ打ちビートと冷涼なシンセサウンドの組み合わせは氏の十八番で、新参との格の違い感じさせるし、電子トラックの上を縦横無尽に駆け巡るIAのエフェクター・ボイスは、強い多幸感を与えること間違いなし。時代の変化に適応しつつ、今なおスタイルを貫き通す姿勢に敬意を表して選出。



4.CRUSHER-P ♪ECHO
 海外ボカロP枠その1、米国在住との事。海外勢らしい卓越した英語詞の調教と、中毒性の高いグルーヴィな電子トラック、独特でオシャレなPVに病み気味なリリックと、熱心なボカロリスナーはもとより、ライトなニコ厨も食いつくであろう要素を大体兼ね備えた曲。実際、この曲は氏の初にして海外勢で珍しいVOCALOID殿堂入りを達成しました。海外枠と言っても、別に枠で選出した訳ではありません(むしろ僕は中身日本人じゃないか?と思っていたりします、情報キボンヌ、笑)。



5.Marvy ♪Zanim Zniknę (Before I Vanish)
 海外ボカロP枠その2、ポーランド出身との事。ノイジーなギターサウンドに重く陰鬱な音像、物語性を感じさせるアート的PVは、独特の感性を感じさせるし、またポーランド語の柔らかく甘い響きは、浮遊感と妙な非現実性を演出しています。ボカロ流オルタナ・グランジといったこの方向性は、ほぼ収束を迎えたボカロック界の1つの「代替」となり得るのか…。個人的に大好きな類の楽曲ではないけど、意外性とか目新しさを感じ、選出。



6.niki ♪First (covered by collia with TETO) 原曲は2013年11月発表
 ボカロP:nikiさん作曲のボカロ楽曲をボカロ:重音テトで米国人のColliaさんがカバーしたバージョンで、Thanksさんが2014年にPV風動画を制作。緊張感ある冷涼なロックサウンドと、人が歌っているか如き、魂実装済みの歌声、キュート&スタイリッシュなPVは、中二系ボカロック最高峰との呼び声高し(僕の中で)。原曲は昨年発表だけど、2013年末の楽曲で有った事と、PV込みで印象に残っているという理由で、今回選出。三者コラボによるアルバム早よ。



7.Orangestar ♪アスノヨゾラ哨戒班
 US在住、日本人の高校2年生ボカロPさんが作曲した、ポップで甘酸っぱく瑞々しい1曲。キラキラした電子音と、か細くも力強い歌声、等身大のリリックが、若い子の心に響かない訳がないし、おじさんおばさんも胸キュンで乾いた心に沁み渡る事間違いなし。若いって良いなぁ…と、二度と戻ってこない青春の日々に涙する。奇をてらわない「普通の」ボカロ曲もまだまだ捨てたものではないと思わせた1曲。




8.赤髪 ♪Time Distortion
 さわやか系楽曲で有名なボカロPさんの曲で、人気曲「Loto」関連作とのこと。機械感を演出する打ち込みと、叙情的なストリングスが丁度良く「分かり易い」塩梅で調合されている。また、不自然さを全く感じさせないボカロ調教は圧巻の一言。現代物理学的SFな世界観と物語性を感じさせるPVも厨二心をくすぐる。若い子を惹きつけるであろう要素満載な1曲で、ボカロマニア諸兄はスルーを決め込む方向性かもしれないけど、シーンにとっては重要だと思います。



9.けーだっしゅ ♪Scarlett & Mercury
 電子音楽やエレクトロコア系を得意とするボカロPさんの曲。スペーシーなシンセ音にストリングスが絡み、ドラムとベースが躍動する楽曲はシンプルながらしっかりとした構成力を備えている。またキュートで甘ったるさすら漂うボカロには驚異的な中毒性があり、脳から汁と砂糖がだだ漏れる事間違いなし。「DL可能良曲集」タグは伊達ではありません*1。尚、今年発売のコンピレーション「IA THE WORLD ~紅~」に楽曲提供をしています。
*1:かつては動画メニューからmp3だかmp4がDLが出来た(と思う)のですが、既にDL出来なくなっています。NicoSoundサービス中止の所為でしょうか…現在はタグのみ残っている状態。



10.みゅうきき@かぎっこP ♪Blackhole diver mk.666
 ゲーム音楽やアニソン等のアレンジャーでもあるボカロPさんの曲から。DisturbedやStatic-Xを彷彿させる呪詛ラップとデジタル音のサンプリングの組み合わせにゲスト:ダルビッシュPの残響する泣きのギターメロディを取り入れた構成は、ボカロ流ポスト・ニューメタルと言うべき代物。言葉遊び的な歌詞や皆大好き高速ボーカル、キャッチーなメロディ等、若い子向け要素も十分ですが、全体的には大人なボカロックといった趣。



次点:Yokomin ♪Yukari
 ヘヴィロック系楽曲を得意とする(と思われる)ボカロPさんの曲で、ボーカロイド/ボイスロイド:結月ゆかりに捧げた楽曲との事。ザクザクした質感のヘヴィリフに、美しいピアノサウンドを交えた楽曲は非常にストレートで、重さより熱さ・煽情性が先行した佳曲。中盤の作者とのコーラスは、発想としては有るけど意外と行われない試みですが、効果的に機能していると感じました。愛溢れた1曲。
 執筆中に知ってしまったばっかりに選出するハメに(笑)。流石に今からベストを再考するのはキツかったので次点選出。斯様の理由故、他楽曲は未だ殆ど聴けていません、悪しからず。




【総評】

 まず最初に、僕のボカロ歴は高々4~5年程度で、聴き込み具合から言えば俄かに近いボカロリスナーである事を明記しておきます。誤解釈に基づく適当な考察を書き連ねる事になっているかもですが、ご了承下さい。

 ボカロック隆盛も完全に終焉を迎え、ボカロステップも若干廃れた感のある2014年。ボカロリスナーの興味の対象は、ヒップホップやアンビエント、チルアウトとの融合という新たなスタイルに向かったような印象を受けました。実際、(具体的P名を挙げるのは避けますが)、メディアミックスと共にシーンを牽引したボカロPは、「ボカロPとしての」ピークは過ぎ、やや冷ややかな視線を送られている気もします。

 ただ、これをボカロの改革とかリスナーの進歩と評するのは違うと思っています。当時の人気ボカロPが相次いでプロに転向している事情も有るでしょうし、流行と興味の対象が移りつつあるのだろうと判断します。そんな中、熱心なボカロリスナーの方のベスト10選出を5~6つほど拝見致しました…まぁ被らない(笑)。僕よりも詳しいと思われる諸兄が、比較的メジャーな本選出曲群を知らないとは思われないので…一方、彼らが選出したボカロPさんの作品も今回聴いてみたんですが…こちらも、どうやら僕の耳には合わなかったようで…つまりそういう事です。

 そんな訳で結局「ボカロの流行り廃りも、過去も未来も知ったこっちゃねぇ、俺の好きな曲を選ぶぜ!」的な基準で選んで、その後シーンの動向とか、その中での立ち位置を色々こじつけながら好き勝手な寸評書いた次第です。選曲としてはおそらく、中高生のライトリスナー側の感覚の方に近いと思っています。

 一時期よりもボカロシーンが小さくなったとは言われているものの、こうして選んでみると、まだまだ強力な曲が沢山生まれてきているなって思いました。選出時期が2014年上半期に偏っているのも、単純に仕事が忙しくなって楽曲探しが出来なくなっただけですし、まだまだ知らない良曲神曲が埋もれている事でしょう。耳が1対ずつしかないのが悔しい…!いや、耳だけもう1対有っても仕方ないんですけど…(苦笑)。

 面白おかしく、好き勝手な事書いていますが、僕個人、「いやぁ~、我ながら良い選曲したな」と悦に浸っております(何故か誇らしげ)。1曲でも皆さんが気に入る曲が有れば嬉しく思います。




如何だったでしょうか?明日、続いてボカロからメタルまですべて含めた「マイ・ベスト・オブ2014」を投稿しますので、是非ご覧頂ければと思います。…でも連日の執筆作業で肘が痛い…学業でも仕事でもこんなになった事無いのに(笑)

それでは(゚∀゚)ノシ


PS:
twitterに投稿した画像です。こちらを先行して作成しているので、書いてある事は大体同じです。

2014年ボカロベスト寸評
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