Orangestar (1st)

こんばんは。


先日、大学時代の友人と飲みました。

博士課程の学生と、医療関係機関で働いている友人なんですが、話を聞くと毎日壮絶そうで、「あぁ、自分よりも(或は自分と同じくらい)激しく働いている人居るんだなぁ…」と思う次第で。そんな中、うじうじ悩んでいる自分が情けなくなる反面、同世代同士、同じような悩みを抱えて生きているんだなぁ…と安心したような、そんな感じでした。

さて、本日ようやく書き上がりました、難産のレビューです。Orangestarの「未完成エイトビーツ」です。




1st) 未完成エイトビーツ ('15)

Orangestar_未完成エイトビート


01.或るひと夏の追憶
02.空奏列車
03.シンクロナイザー
04.真夏と少年の天ノ川戦争
05.残灯花火
06.イヤホンと蝉時雨
07.超次元愛歌
08.Ifの世界設定
09.からっぽの街月夜の下
10.夏色アンサー
11.白昼都市サブマージ計画
12.アスノヨゾラ哨戒班
13.花と記憶
14.雨き声残響
15.未完成タイムリミッター

ティーンエイジャーの心の代弁者、ボカロ界のTUBEの異名を持つ17歳のアメリカ在住(2015年時)のボカロP:Orangestarさんの1stアルバムです。人気曲「イヤホンと蝉時雨」「アスノヨゾラ哨戒班」「雨き声残響」などを収録。店頭で見つける事が出来なかったので、amazon購入。故に、特典は無し。

音楽性は、ピアノ・電子音多めの爽やかポップロック路線。こう表現すると、よくあるタイプの音楽に思われますが、特徴的な点としては、作品が夏を主題としている点でしょう。虫の鳴き声のサンプリングや、煌めくシンセや儚げなピアノに彩られた楽曲群は、「陽」を感じさせながら、強い哀愁を帯びています。また、ロック的でありながら、あまり生っぽさを感じさせない様は、刹那的・夢想的に思えます。一方で、等身大で共感性の強いリリックには、どこか現実的な悲痛さが内在しています。この、ある種のアンビバレンスは、ティーネイジャーには共感を、それ以上の年代には強い郷愁を感じさせるでしょう。

不満点…というか、留意点を敢えて言えば、ロックの生々しさや、力強さがあまり感じられない点でしょうか。端的に言えば、全体的に大人しい訳です。ロック系にも関わらず。これがアルバム全体の起伏不足や物足りなさにも通じ、また透明感ある舌っ足らず(?)ボーカルの発展途上感も合わさり、良くも悪くも青臭く、「未完成」的に映る事もまま有るしかもしれません。僕はこれこそが本作の芯だと思っていますが。また、人によっては居たたまれないくらいに、強い郷愁や悔恨の情を呼び起こされるかもしれません。…僕ですけど(苦笑)。

既存のボカロ曲とかまた違った方向性で「共感性」「同時代性」をアピールするに至った本作。背伸びを感じさせない等身大の音楽は、ティーネイジャーは勿論、おっさんおばさんにもお勧め。戻らない青春の日々に目が潤み、甘酸っぱさとほろ苦さに味覚崩壊する一枚。


クロスフェード:



雰囲気良いクロスフェード。これだけでバケツ数杯分は泣けます。彼に限らず、ボカロ勢のクロスフェードのクオリティの高さは、異常だと思います。


#12:アスノヨゾラ哨戒班



「哨戒」とは、敵の襲撃を警戒して、軍艦や飛行機で見張りをすること…だそうです。

これ聴いた瞬間、「CDリリースは時間の問題だな」って思いました。ただ、海外在住ってのがハードル高いかなとは思ってたので、予想より早いリリースではありましたが。レコード会社の嗅覚も流石なもんです。


<個人的評価>
甘酸っぱさ:☆☆☆☆☆
キャッチー:☆☆☆☆☆
アグレッション:☆☆☆
お勧め:#3、#4、#8、#12

TOTAL:95 (/100)





ちょっと過大評価かもしれませんが、期待を込めて。

僕は元々ボカロトランスからボカロにハマったんですが、そもそも「ボカロを聴こう」として好きになった訳ではなく、たまたま聴いた曲がボカロで、それを気に入っただけです。だから、奇をてらった路線や、ボーカロイドそのものの可能性を追求したものよりも、音楽としてどうかって部分を突き詰めて欲しいなと思います。…最近、ボカロまで手を出す余裕が全くないんですけどね。

次回レビューは岸田教団2nd、Rabbit JunkのEP辺りです。今週末予定。


それでは(゚∀゚)ノシ


PS:
今回はこちら。




As I Lay Dyingの曲です。ボーカルが妻を殺害しようと殺し屋を雇った…との件で逮捕され、解散に追い込まれた…という話は、本ブログの閲覧者様であれば、ご存じかと思います。後に、新ボーカルを迎え、「Wovenwar」として活動再開したのも、既に周知の事でしょう。

恥ずかしながら、私、AILDもWovenwarも、知名度の高さにも関わらず聴いていませんでした。というのも、何となくタフガイ体育会系的なイメージがあって、聴かず嫌いとまで行かないまでも、理由なく避けていたんですよね。

で、不図Wovenwarのレビューを読んだんで、気になっていざ聴いてみたら予想以上に格好良くて、超僕好みのサウンドだったんですよね。Wovenwarもまた然り。もっと早くに出会っていれば…

…何のために、雑誌やらサイトやらで情報収集していたんだか…(苦笑)。でも、「それら」のお蔭で今更ながら、評価の切っ掛けになった訳です。感謝感謝。
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