Nine Inch Nails(2nd)

こんばんは、久々にお酒を飲もうとしたのですが、お腹の調子が頗る悪く、
アンニュイな酒自重のルチニウムです。


今回はNINの傑作:2nd「The Downward Spiral」についてレビューです。




2nd)The Downward Spiral ('94)

Downward SpiralDownward Spiral
(1994/03/08)
Nine Inch Nails

商品詳細を見る





NINファンの間で最も評判が高く、インダストリアルメタル/ロックの傑作とされる94年リリースの2ndは、よりインダストリアル寄りの作品を提示してきました。

前作同様に、工業音のサンプリングやノイジーなギターサウンドは健在なのですが、その音は狂気に満ちて、極めて退廃的で陰鬱な空気感に支配されたものだと感じます。ディストーションの効いたギターはもはやノイズの一種と化し、機械の駆動するような金属音は耳障りですらあります。だからと言って終始五月蠅い訳でもなく、突如美しい電子音やピアノの旋律が飛び出してきたり、安易な言葉ですが「静と動」のハッキリした作品です。

特筆すべき点が二つ。一つ目はこれだけマニアックな音でありながらどこかキャッチーであるという点。耳に残るメロディーと、どこか心地よい浮遊感、緩急などが影響してると言えるでしょう。また、インダストリアル特有の無機質感がなく、どこか人間臭さを感じさせる音像も特徴的で、この辺りがポピュラリティに貢献していると言えます。それと二つ目に全体構成。非常に統一がとれた、「作品」と呼べるアルバムだと感じます。アルバム1枚を通して聴く事と、トレント自身の精神世界に深く引き込まれるかのような中毒性を実感していただけるでしょう。

難点は先の点の裏返しで、1曲1曲で聴くと印象が薄く感じます。一聴した段階でも間違いなくインパクトがあります。ただ、1曲1曲を精査していくとどれも決め手に欠ける印象が拭いきれません。刹那的なようで、慢性的な効果を持ったアルバムであると言えるでしょう。また、ポピュラリティがあると言えど、ある種の鋭さをもったサウンドなので、人を選ぶサウンドである事は否めません。「Broken」以上にマニアックな音です。

僕個人としては特に大好きというアルバムではありませんが、はじめてこれを通しで聴いた時のインパクトは未だ鮮明に覚えています。好む好まざるに関わらず、人生の中で一度は聴いて損が無い作品だと思いますので是非。ちょっと大げさですけど割とマジですよ?w


#1:Mr. Self Destruct





初めて聴いた時は「なんだこのスゲェ機械音!」て思いました。


#6:Ruiner





EBM風というか、テクノライクなリズムが好きです。



<個人的評価>
インダストリアル度:☆☆☆☆☆
狂気性:☆☆☆☆☆
粒揃い度:☆☆☆
お勧め:#1、#3、#6、#12

TOTAL:82 (/100)




今作5曲目「Closer」というのもPVが気持ち悪いです。検閲されているのとされていないのの2パターンあるそうです。

さて、前回の日記ではグロPV「Happiness Is Slavery」の件を追記で述べた際、


引用)
NINやSkinny Puppyといったアーティストは、グロテスクな描写や、スナッフフィルム(実際の殺人とその過程を撮影したビデオ)(風?)のPVやイメージを好む傾向にあります。初期インダストリアルも、こういったイメージが好きなグループ多いですよね。

どう捉えるかは人それぞれだとは思います。「単に扇情的なものが好きなだけ」という言い方も出来るでしょう。ただ、個人的には単なるセンセーションとは別で、精神性はSPKの掲げた、

引用)
「『我らはみなドイツのユダヤ人だ』。このスローガンの真の意味は、連帯ではない。こうした人々が例外的な現象ではない、という不可避的な事実を指しているのだ。この状況は、平均的なものだ。死は日常生活のどこにでもある。SPKは、この状況を目的としたり崇拝したりするものではない。目的は、死の大聖堂を人の目に晒すことにある。」
(引用終わり

というのに起因してるのではないか…という気がします。
(引用終わり

こんな事を言いました。まぁ僕の考えはこれ以上でもこれ以下でもないのですが、こういったイメージを使うことで、自身の内面の狂気というか偏執狂的な姿勢を示そうとしたのでは、なんて考えています。そしてその内面の醜さをさらす事で自身の内にあるものを発散して救いを得ようとしたのか、あるいは「酷いだろ?これ」といった自虐的な発想かも分かりません。

ただ、最近考えているのは、そういった事を伝えてどうするのか、或いは受け手はどうするか、何かそれによって心を動かされるのは何故か…なんて事ですね。僕自身はとりわけこういった類の考察が苦手なんですよねぇ…小説の類の読書とかしませんので…って関係無いのかな?w

次回はNINの3rdではなく、Ministryの3rdを取上げます。インダストリアルメタルの始祖と呼ばれる作品ですね。


ではでは~(゚∀゚)ノシ


PS:
大学院への試験勉強のためと思ってバイトをこの春で止めてしまったのですが、欲しいCDが山のように…まだ貯金があると言えど、昨年のようにポンポン買ってしまうのは躊躇されます><うう…

関連記事
スポンサーサイト

Comments 2

LITANY  

こんばんわ^^

NINは格好良いですよね(・∀・)
私はこういった機械音や陰鬱な感じが大好きなので、
Brokenよりこっちのアルバムの方が好みです(´∀`)

しかしインダストリアル系のPVは強烈なものが多いですよね。
最近は多少まともになってきたとはいえ、
弟子!?のマリリン・マンソン氏もしっかり継承してますしw

こういったゴアとも多少違う病んだ雰囲気というものは、
インダストリアル系独特ですね。
その中でもトレント・レズナー氏は別格ですが(;´∀`)

メジャーどころで狂気を孕んだ系の音では、
氏とKOЯNのジョナサン・デイヴィス氏が一歩突き出ていると思います。
なんにせよ個人的にはこれからもこういった凄絶な音を
リスナーに届けていって欲しいものです(・∀・)

ではではまたお邪魔させていただきます(´∀`)ノシ

2011/05/14 (Sat) 21:58 | EDIT | REPLY |   

ruchinium  

>LITANYさん

こんにちは~

僕個人としては「Broken」のHappiness Is Slaveryが好きなので、
その評価だけで2ndを上回りそうですがwアルバム全体の雰囲気としては
2ndは相当秀逸だなぁと思います。

マリマンも割と酷いPVですよね(^^;トレントさんよりも悪ふざけというか、
ジョーク的な色合いが濃いですが。精神病的なドロドロのイメージは、
(硬派な)インダストリアル特有ですね~

最近は検閲の厳格化とか、社会情勢の不安定化もあってか、
彼らの好んだようなドギツイ描写は減りましたよね。Kornやマリマン、
NINが堂々と出てきた頃はそれだけ世の中が(見た目)平和だったから…
なのかもしれませんが、彼らのような真に迫ってくる音楽がもっと表に
出てくればなぁなんて思う次第です。グロは勘弁ですけど(^^;

ではではまた~(゚∀゚)

2011/05/15 (Sun) 12:56 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply